四カカ布教委員会//NARUTOの最強イケメソ四代目火影と苦労性なはたけカカシを応援する委員会です♪
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2010/10/26 (Tue) 傷跡(6)

『カカシ?ひとつ お願いがあるんだ。』
行為の最中に、先生が突然こう言った。
『は、はい…。なんですか?』
『ん、オレの事…名前で呼んでみて?』
『えっ!?な、名前……………で?』
『うん、そう。"先生" じゃなくて、名前で…』
『なんで突然そんな事!?』
『突然なんかじゃないよ?ずっとオレが願っていた事だから…。ねぇ、駄目なのかな?』
先生の顔を見上げたら、不安と期待とが ないまぜになった様な瞳をしていた。
『別にダメじゃない…………けど。』
『ん………けど?』
『なんだか とても……………緊張します。』





-傷跡-(6)





不思議に思っていた。
先生が、この術式を身体の提供者に施したのは、オレと別れた直後だったと言ったから。
まさか1年後に、自分が他界することになるなんて、その時は思ってもみなかったハズだ。
では何故、不確定な未来の死に対し、この術を使ったのか。
火影という立場上、先立つ事を覚悟していたとはいえ、これは発動する確率があまりにも低く、今こうして抱き合うことが出来るのは、奇跡に近い事柄のように思えた。
そんな賭けみたいなことを、先生は どうしてする気になったのだろう?

『先生?』
『ん?』
『もし この術が発動しなかったら?と、考えなかった…?』
『あぁ…なんだろうね?心のどこかでは、またカカシに会えるって 妙な確信があったんだよ。』
『なにそれ…!?先生って たまに怖いこと言うよね…』
『ふふっ…なんでー?』
先生が微笑むと、オレはとても幸せな気持ちになる。
組み敷かれたまま その顔を見ていると、あの頃に戻ったような錯覚に陥り、どうせなら もっと甘えてやれ…などと思った。

『じゃぁ、どうして その相手はオレだったんでしょう…か?』
確認する必要のないことまで、わざとらしく問う。
『この期に及んで まだそんな事を聞くの?この子は!』
"もー!" と怒ったような素振りを見せ、先生がオレの脇腹をくすぐり、オレは "やめて!" と言いながら身を捩る。
こんな風に、毎日飽きもせず戯れる事が出来た日々。
それを思うと、また泣いてしまいそうだった…
気付くと暗い思考に捕らわれそうになる自分。
それを先生は あっさりと掬いあげてくれる。
昔から、そういう人だった。
『もし戻った時が、もっとずっと先だったとして、オレが おじいさんになっていたとしても、先生は会いたいと思ってくれたでしょうか?』
『ん!当たり前でしょ?カカシはカカシなんだから!でも、その時はオレも おじいちゃんに変化してさ…?縁側で一緒に お茶でも すすっていたかもね?』
…ぷっ。
その言葉に、2人で同時に吹き出して、涙を流しながら笑い転げた。
『先生、オレ久しぶりですよ?こんなに笑ったの。』
『ん、本当に?カカシは笑っていたほうが かわいいよー。ね?』
『あ………はい/////』

そこで先生は再び ゆっくりと語り出した。
オレと出会った日の事、仲間を失った日の事、初めてオレを抱いた日の事、そして別れた日の事…。
クシナさんの事は もちろん愛していたけれど、オレの事は他の何にも代え難い存在だったと言ってくれた。
それは今でも変わらない気持ちだ…と。
実際、別れた後も何度かオレの部屋を訪ねては引き返す…という事を、繰り返していたらしい。
当時のオレは、自分のことで精一杯だった。
先生の そういった気持ちに気付くことなく過ごしていただなんて、自分を呪いたくなる。
結局オレ達は、その時々の状況が それを許さなかっただけであり、互いに想い続けていたという事は、確かだったのだ。

先生が、壊れものを扱うみたいに、そっとオレの頬に手を添える。
至極 真剣な眼差しを向けられると、身動きひとつ取れず 呼吸すら ままならない気がした。
『カカシ?オレが本当に望んでいた事は、キミとの未来だった。いつかキミが成長して大人になり、師弟という枠を越えて対等な存在になる。そして、笑ったり泣いたりしながら、共に歳をとって生きていくんだ…。そんな簡単な事が、オレたちには出来なかったね?だから今日、こんな風に再会できて、もしかしたら夢が叶ったのかも?って誤解しちゃった。』
全身で、先生の想いを感じる。
それを聞いて、オレは心の底から "救われた" という気持ちになった。

『先生…』
(このまま時が止まってしまえばいいのに。)
柄にもなく そんな事を考えながら、思いきり先生の頭を、自分の胸に引き寄せる。
ただ、互いに哀しい笑顔を浮かべるしか出来ないのは、嫌だと思った。
今のオレにしか出来ないこと、それは…
一呼吸してから、静かに囁く『その夢、現実にしましょうよ?……………ミナト。』





********************

朝もやの中、遠ざかっていく愛しい人の背中…
こちらを振り返ろうともせず、背筋をスッと伸ばし すたすたと歩き去る姿。
(また置いていかれる!!!!!)
焦ったオレは、裸足のまま玄関を飛び出した。
(待って!先生!!!!!)

『!?』
肝心な時に限って、声が出ない。
(そんな……!!!!!何故!?もうオレを一人にしないで…!)



そこで一気に覚醒し、オレはガバッと身を起こした。
(…………夢?)
ぐるりと見回すと、そこは我が家ではないが見慣れた部屋。
(先生の家か…)
そして布団から這い出ようとすると、腰に鈍い痛みが広がった…
『いっ……たたたた…』
それと共に、昨夜の出来事がフラッシュバックする。
揺れる金色、熱い眼差し、絡む肢体、懐かしい声…『愛してるよ、カカシ』
(…あ!!!!!先生!)
人の気配がする方へ、慌てて駆けて行く。
すると その人物は、当たり前のように台所に立っていた。
『先生!!!!!』
『ん!起きたのー?カカシ、おはよう~』
野菜を片手に振り返り、ニコニコ笑ってオレに挨拶をする。
窓から差し込む朝日がキラキラと反射して、先生に とてもよく似合っていた。
オレは思わず ぎゅっと抱きつき『まだ居た…』と安堵の笑みを浮かべる。
そして太陽の匂いを、胸一杯に大きく吸い込んだ。

『どうしたの?そんなに慌てて。それに、すごい寝汗…』
先生はオレの額にへばりついた髪を梳きながら、クスクスと笑った。
『また、先生に置いていかれる夢を見ました。』
『ん、わかったわかった。まだ ちゃんとここに居るでしょ?安心しなさい、ね?今日はオレが カカシを送り出すって決めてるんだから。まずシャワーを浴びてきたら?それから 朝ご飯にしよう?』
そう言いながら、顔中に口付けを落としてくれる。
それだけでオレの気持ちが すうっと落ち着いた。
『はい。じゃあ、そうします。』

シャワーを浴びて忍服に着替えると、ダイニングに戻った。
食卓に朝食を並べている先生と目が合うと、微笑みを返してくれる。
『ん!男前だねーカカシ君!』
『ちょっと!からかわないでよ!先生。』
『あ…そういえば、また "先生" に戻っちゃったみたいだね?オレ…』
『うぅ…………ごめんなさい。』
『うそうそ!んー、あれは そうだなぁ。一種の睦言って事で?有難く頂戴しておくよ^^』
そんな他愛のない会話をしながら、朝の食卓を楽しく囲んだ。
しかし、幸福な時間は あっという間に流れてゆき、刻一刻と 再び別れなければならない時が迫っていた。

********************

忍具を整え、出立の準備をするオレの様子を、先生が黙って じっと見ている。
『先生……恥ずかしいよ?その視線…』
『ん?どうして?冥土の土産に、カカシのかっこいい姿を覚えているところなのに。』
『ちょっと先生!それ、笑えない冗談なんですけど?』
『やっぱり?ごめん ごめん!』

『ところで先生、これ覚えてますか?』
と、そこでオレは、あの任務の日に 上忍昇進祝いでもらった特注クナイを取り出した。
先生は わずかに目を見瞠り『それ、オレのだね?まだ持っていてくれたんだ?』と感嘆の声をあげた。
『はい。これは、オレと先生を繋ぐものなんでしょ?だから死ぬまで手放さないと、決めたんです。』
『ん、ありがとね!』
その時の先生の嬉しそうな顔を、オレもこの先ずっと覚えていようと思った。

先生は前言の通り、オレを玄関で見送ってくれ『ん!今度はオレが置いていかれる番だよ?』と おどけたように言った。
最後まで気遣いを忘れないでいてくれる。
オレは その事に感謝した。
『先生、ありがとう。あなたに出会えてオレは幸せでした。』
『ん、オレもだよ。辛い思いを沢山させて ごめんね?』

辛い思い…?
していないと言えば嘘になるかもしれない。
けれど、それすらもオレ達の歴史ならば、決して悪い経験ではなかったのだろう。
『いえ!辛いと思った事は一度もありませんよ。では約束通りに?』
『ん!約束通りに…!』

別れのキスは、軽く済ませるつもりだったが、結局 名残惜しくなり、下手をしたら また欲望に火がついてしまいそうな程に、深いものだった。
顔の傷を、先生が指で辿るので『先生?未だに "オレの一部に…" とか考えてないでしょうね?』と冗談ぽく問う。
すると先生は『ん!もう あんな事は言わないよ。だってカカシとオレは同心なんだから…ね?』と答えた。
そこで また見つめあうと、ほんの少しの沈黙が流れる。
けれどそれは決して嫌なものではなく、心が温まるような瞬間だと思えた。
『はい、その通りですよ。』

最後、オレ達は 昨夜のうちに約束した通りに、笑顔で別れた。
『では、行ってきます。』
『ん!行ってらっしゃい。』
オレはマスクを引き上げると 先生に背を向け、仲間の待つ場所へと走り出した。

********************

上忍待機所へ着くと、そこには既にテンゾウが居た。
『お、早いねー?テンゾウ。』
マスクを下ろしながら、椅子を引き寄せる。
『先輩こそ どうしたんですか?時間通りに来るなんて。』
『うるさいよ お前。たまには こういう日も あるって事でしょ。』
『ところで先輩…四代目には会えましたか?』
『ぶっ!!!!!なに言ってんの?四代目がどうしたって??』
『いえ…昨日は命日でしたし…』と、歯切れの悪い物言いをするテンゾウ。
そこで ある事に気付いたオレは慌てた。
『ちょっと!まさか お前!?!?!?』
『あー、平気ですよ。記憶があるわけじゃないですしね?ただ…術式が消えていたので。』
『お前だったのね…』
気になっていた事の答えが、あっさり分かって脱力した。
『はい、ボクでした。あははははは…』
『あははって…。先生に乗っ取られている間の事、本当に覚えてないんだろうね?』
『心配しなくても大丈夫ですよ!四代目の術は完璧です。おかげで今朝はスッキリ目覚めましたから!なので、その首元の赤い痣…つけたのは紛れもなく あの人です。』
『!!!!!』
『今日は ここでもマスク下げないほうがいいですよ?先輩。』

鏡で自分の姿を見て呆れてしまう…
首にはくっきりとした朱い所有印が、いくつも散らばっていた。
『まったく、あの人は…』
愛しさが込み上げてきて、ふっと笑いが漏れる。

目に見えるものと、見えないもの…
先生は様々な かたちの傷跡を、オレに遺していく人だ…と、改めて思った。





【完】



(2010.01.18 新)
(2010.09.24 新)※加筆修正



━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

UPするのが すっかり遅くなってしまいスイマセン;
『傷跡』これにて終幕です。
最後まで読んで下さった方って…いるの?←
もし、いらっしゃったのなら有難うございます☆

去年のナルト誕生日の頃に思いついたネタだったのですが、のろのろ書いていたら年を またいでいたという…
別の場所で最初に読んでもらった友達(椋を含むww)には、随分とやきもきさせてしまったかも(笑)
今年になって急に九尾襲来の話が原作で描かれて、この話とのギャップに自分で吹き出したりもしましたがww
そこはホラ、あくまでも空想の産物?なので、許して頂けたらと思っております~
m(__)m m(__)m m(__)m

先日制作した この話のコピ本には、ひとつ前の(5)と この(6)の間のエピソードを書き下ろしています。
ん、まぁつまり…そういうシーンも少し含まれるけど(笑)
決して えっちメインってわけではなく、2人が互いに "幸せだ" と感じているって部分を強調してみました。
自分的には、この話はハッピーエンドと考えているので…
そして椋の挿絵もキレイに描かれていて、すごく気に入っています^^
もし興味を持って頂けるようでしたら、一声掛けて下されば お送りする事も可能だと思いますので、メルフォか拍手のメッセを利用して下さい☆(本の紹介はコチラ

次は秋のネタ…?
冬になる前に書かなくちゃいけませんね(笑)
最後まで お読み下さり、ありがとうございました!

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お話(四代目x大人カカシ)※捏造 |


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【プロフィール】

新と椋

Author:新と椋
四カカ布教委員会は、
書き物担当「新-しん-」と
描き物担当「椋-むく-」の
二人構成です。

【四カカ布教委員会】

四カカってマイナーなの?わたしたちの間ではメジャーでした(笑)でも世間ではどうもまだまだみたい…もっとこの2人を応援したい!そんな想いから発足しました。
四代目が好きなだけでもカカシが好きなだけでも、もちろん両方好きでも構いません。そっと貴方のおそばにぺたっとしてくれると嬉しいです☆
四カカ布教委員会バナー1 四カカ布教委員会バナー2 どちらでもお好きなバナーをお持ち帰りくださいませ。
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