四カカ布教委員会//NARUTOの最強イケメソ四代目火影と苦労性なはたけカカシを応援する委員会です♪
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2010/08/12 (Thu) 傷跡(2)

四代目火影の妻・うずまきクシナさんは、とても明るく社交的で 笑顔が素敵な女性だった。
里の皆にも歓迎され、この人なら先生を幸せにしてくれるだろうな…と、オレですら素直にそう思えるような人物だった。

オレは、先生と別れた後も暗部の仕事を続けたが、なるべく里外での任務を与えてもらえるようにお願いしていた。
長期任務を命ずる際の先生の表情は、決して晴れやかなものではなかったが、ちゃんとオレの意思を汲んでくれていた。
その優しさが、有難かった…

そして14年前、あの運命の日。
九尾が里を襲った。





-傷跡-(2)





国境付近にいたオレは、その報せを受けるとすぐさま里へと駆けた。
真っ先に浮かぶのはあの人の笑顔…

(先生!)

里の入り口には夥しい数の怪我人が倒れ、さながら地獄絵図のようだった。
暗部の仲間の姿を見つけて、慌てて傍へ寄る。

『おい!四代目はどこだ?』
『火影様は何かお考えがあるらしく、人払いをなさり お一人で九尾の元へ向かわれた。』
『!!!!!』

制止の声も聞かず、いや正確には耳に入らず、オレは先生の姿を求めて走った。
圧倒的なチャクラ量がぶつかり合う空間を認めると、躊躇せずに飛び込んだ。
『先生!!!!!』
『!?カカシ!?!?どうして?誰も近寄るなと言ったハズだよ!』
『すいません…でも!』
そこでハッと気付く。

(泣き声がする…?)

先生の足元を見ると、産着に包まれた生まれたばかりの赤ん坊。
『せ、先生!これは一体!?どういう…?』
『ん、オレの子だよ。』
『!』
『今から この子に九尾を封印する。』
『えっ!?ちょっと待って先生!!それは禁術じゃ?』
『ん、でも方法がもうこれしかないんだ。』
『クシナさんはなんて?』
先生はその問いに、ただ黙って首を振る。
それがどういう意味を持つのか、オレも瞬時に悟らざるを得なかった。

そして先生は相対する敵に向かい、すっと背筋を伸ばす。
その凛とした立ち姿、毅然とした態度に、ある種の覚悟を感じ、オレはそれ以上 言葉を発することができなかった。
じっと背を見つめていると、ふいに先生が口を開く。
『カカシ?』
『はい』
『この子 ナルトっていうんだ。オレもクシナも、この先 この子の成長を見届けてあげられなくなってしまった。』
『!』
『こんなこと、キミに頼むのは筋違いかもしれない…。けれどカカシ?オレの代わりに この子を見守ってやってくれないかな?』
『何を言い出すんですか!?あなたはまだここに居る!それなのに!!!…そんな…』
『これがどのような術か、キミも知っているハズだよね?』
死を覚悟している先生を どうにか引き留めたかったが、うまく言葉が出てこない。
『………』

ダメだ…頭がズキズキと痛む。
咽喉はカラカラに乾き、焦れば焦るほど身動きがとれない。
オレはまだまだ子供で、こんな時 手を伸ばす以外に成す術を知らなかった。
しかし、そうする事すら、今の自分には許されない行為なのだ…

(一体どうしてこんな事に?)

1年前、オレはこの人の隣に居ることを諦めた。
それなのに今度は その存在ごと奪うというのか?

………あんまりだ。

とうの昔に涸れ果てたハズの涙が、勝手に己の頬を伝うのが分かった。
そして、オレがここへ飛び込んでからというもの、先生はただの一度も視線を合わせてはくれない。
それがとても先生らしくて…オレは余計に苦しくなる。

(こういうところ、ちっとも変わらないな…。)

突然その場の空気の流れが変わり、先生がチャクラを練っていると解った。
印を結んだら術が発動してしまう!
オレは焦り、気付いたら なりふり構わず叫んでいた。
『先生!オレも連れて行って下さい!』
すると一瞬の間の のち、鋭く『ダメだ』と一喝された。
それでもオレは食い下がる。
『置いていかないで!先生!あなたの居ない場所に、オレだけ残れと言うのですか?』

みっともなくてもいい…
"先生に死んで欲しくない"
おおよそ忍らしくない想い…それが紛れもなくオレの本心だった。

すでにその時、オレは滂沱し 面と向かっていなくとも どのような状態にあるか、先生も気付いていただろう。
だが、里長である先生の決意が、そんな言葉で揺らぐハズもなかった。
里の被害は甚大だ…自分もその目で見てきたではないか?
ならば せめてこれだけはと、必死に伝える。
『先生、今までもこれからも あなたを愛しています!それだけは覚えていて…』
最後は己の涙が邪魔をして、うまく声にならなかった…

先生の纏う空気が一瞬やわらぎ、そこで初めてこちらに振り返ってくれた。
『!』
オレは一瞬、見間違いじゃないだろうか?と目を瞠った。
…先生の瞳が濡れている。
『せんせ?泣いてる…の?』
1年前も同じセリフが口から出たが、その時と決定的に違うのは、今日は先生が本当に泣いていたということだ。
堪らなくなり、それまで遠慮していたのが嘘のように、先生に縋りついた。

先生は、ふっと悲しそうに笑い、子供をあやすようにオレの髪を指で梳く。
そして、温かい優しい手で頬を包み、触れるだけのキスをした。
1年振りの口付けが、今度は本当の別れになる。
『ありがとう。カカシ、いつかまた…。ん、この子を頼むね?』
先生はそう言うと、ひらりと身を翻し 素早く印を結んだ。
オレの両手は行き場を失い、空を掴む。
『いやだ!!!先生ーーーーーーーーーーーーーっ!!!!』

全ては一瞬の出来事だった。
轟音と共に、九尾の姿も先生の姿も目の前から消え失せた。
オレは爆風から必死で赤ん坊…いや、ナルトを守り そのまま気を失った。
気付いた時には病院のベッドの上で、全てを思い出すのに随分と時間がかかってしまった。

『オレがナルトの世話をします。』
先生に託されたのだから…と、何度も申し出たが その度に三代目に却下された。
それから12年が経ち、ナルトを含む3人の忍を指導することとなった。
それは三代目の計らいであり、オレが事ある毎に訴え続けた結果でもあった。
オレは、2年後の今も変わらず、ナルト・サスケ・サクラの担当上忍だ。
しかし彼らも じきにオレの手を離れて、それぞれの道を行くのだろう。
その時こそ、オレにもやっと先生の元へ行く機会が訪れるのか?
…先が全く見えない。
いつの間にか、先生が他界した年齢を追い越し、未だ のうのうと生きている。
心だけは あの日から凍りつき 立ち止まったままなのに…
ナルトという存在、大きな傷跡をオレに遺し、先生は逝ってしまったのだ。

********************

『カカシせんせー!!!今日はありがとう!オレすっげー嬉しかったってばよ!』
『よかったね、ナルト^^』
『おう!これからサクラちゃんを家まで送ってから帰るってばよ。』
『はいはい、気をつけてねー』
仄暗い街灯の下、3人が肩を並べて歩き去るのを眺める。
ふと、在りし日のリンとオビト、そして自分の姿が脳裏を掠め、それと同時に、いつもオレたちの一歩後ろで 優しく笑っていた あの人の顔を思い出す。

そういえば先生は最期の時『いつか、また』と言った。
最近しばらくは忘れていたが、やはりその言葉は ずっと心に引っ掛かっていた。
我ながら女々しいとは思うが、先生のことだから まだオレに何か隠していることがあるのでは?と、先生が居なくなった後 たびたび夢想したものだ。

『んー。今日はちょっと飲みすぎちゃったかな?』
そう独りごちると、1日中痛んでいた傷跡を左手でなぞりながら、ゆっくり歩きだす。
なんとなく今日は そんな気分になり、自然と足は あの一軒家…先生の生家に向かっていた。

特に理由はないけれど、ただ…そうしたほうが良いと思った。





(3)に続く…



(2009.11.06 新)



━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

※これを書いた当時、クシナは婚姻の為に里外から来たと設定していました。

お話(四代目x大人カカシ)※捏造 |


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【プロフィール】

新と椋

Author:新と椋
四カカ布教委員会は、
書き物担当「新-しん-」と
描き物担当「椋-むく-」の
二人構成です。

【四カカ布教委員会】

四カカってマイナーなの?わたしたちの間ではメジャーでした(笑)でも世間ではどうもまだまだみたい…もっとこの2人を応援したい!そんな想いから発足しました。
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